福岡大学工学部 電子情報工学科/大学院工学研究科 電子情報工学専攻

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2012年07月19日(木曜日)
電子情報工学科のビジョン

 近年の情報通信技術(ICT: Information Communication Technology)の進展には著しいものがある。これまでの企業活動を支えるための情報処理システムや生産ライン制御システムは言うに及ばず、あらゆる職場でコンピュータやインターネットの活用が進んでいる。

また一方では電子・機械技術と組み合わせ、デジカメや自動車などの高度な制御も行われている。さらには個人利用の面でも、日本人の8割近くがパソコンやモバイル端末を用いてインターネットを利用し、メールのやり取りや情報の検索、サイバーコミュニティーへの参加などを行っている。

このように、ICTは今や日本の産業・社会を支える大きな基盤技術となっている。さらに将来に関して言えば、ICTが今後の日本や世界全体の産業・社会・市民生活の改善や発展のための一層大きな原動力になるものと思われる。例えば、ICTを応用したスマートグリッド・スマートハウス実現によるエネルギー問題への対処、高齢者見守りシステムや介護ロボットなどによる高度福祉社会の実現、インターネット内に溢れる多量の情報を分析することによる社会動向の分析や把握(いわゆるデータマイニング)などが考えられる。

 また最近では、実世界とサイバー世界を有機的に結合・一体化した「サイバーフィジカル・システム」という概念も提案されている。サイバーフィジカル・システムは、実世界のセンシング、サイバー空間へのマッピング(情報通信)、新たな価値の創生、実社会へのフィードバックの4つの要素で構成される。

その一方で、経済のグローバル化や急速な円高に伴い国際分業体制が進み、日本の産業界では、福祉・医療、情報・通信、エネルギー、環境などの諸分野で、海外(アジア諸国)と協調しながら一層の高い付加価値サービスを伴った新しいものづくりに取り組む人材の育成が要求されている。

以上のような技術動向や産業構造の変化を考慮し、電子情報工学科では、上記4つの要素それぞれに高い付加価値を生むことができる人材の育成、ならびに基本的かつ実践的な情報通信技術と国際感覚を身に付けたICT技術者の育成を目指すことにする。実践的な技術力を向上させるため、個人単位での実験や演習、さらにはグループ単位での演習(例えばPBL:Project Based Learning)を強化する。

 なお、1人の学生が4つの要素をすべて学ぶことは困難であるため、各学生のキャリアプランに合致できるよう、適切なコースなり標準カリキュラムなどを設定する。

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